子育て中の看護師就職活動。子どもを保育園に預けながらの単発派遣の難しさを思い知った日
循環器内科の病棟を辞めたのが8年前。2年間きっかり働いてきました。新卒です。その後1年間海外留学し、帰国して、クリニックで1年働きました。それから全く異なる職業に転職しながらナースの単発アルバイトをぽつぽつと。
これが私のナースとしてのキャリアです。病棟を離れてからは8年も経つのです。
こんな私が、いまナースとして再び働こうとしています。理由はいろいろ。経済的なこともありますし、「やりがい」みたいなこともあります。ナースとしてのスキルが自分の中から消えて行く恐怖もありました。
ナースから離れている間に、結婚し、子供をふたり授かりました。ふたりは現在2歳と0歳で、幸運にも、この春からの保育園にも受かることができました。
ようやく、私は働くことができるようになったのです。
今のメインの収入源は個人事業主の夫の手伝いですが、それでも自分のお小遣いは自分で稼ぎたい気持ちがあります。それに上記の理由も相まって、ナースの仕事も組み込んで行こうと決めたのです。
子どもを保育園に預けての就職活動!
ナースとして就職活動をするのは、子どもをもってからはこれが初めて。
何から始めよう・・・。
まず私は以前から登録・利用していた斡旋会社『ナイチンゲール』に電話をすることにしました(私はとにかく問い合わせというものは電話でするようにしています)。
久しぶりに話す担当者の方に仕事の希望を伝えました。「働き方として、就職先をさがしたいのか、空いてる時間を活用したいのか」と聞かれたので、空いている時間を活用して働きたいのだと伝えます。
それからは「いつなら働けるか。曜日、時間、日数など。旦那さんの控除内で働きたいのか」といろいろ親切に聞いてくれました。そのとおり、とりあえず控除内で働きたいのです。
ざっとまとめると私の希望はこんな感じ。
週2,3日で、祝日と日曜を除き、日中もしくは午前のみ、体力的にそんなにキツクないもの。また、検診業務に興味があったので、それも伝えます。
しばらくして担当コーディネーターから電話があり、さっそく単発求人で引き受けられる仕事の話になりました。
健診ナースの求人はハードルが高い!?
まず始めに、健康診断のナースはどうかを尋ねてみました。
検診の業務なら同じ作業を黙々とするだけだし、血圧測定なら朝飯前、採血は好き、心電図も慣れています。スピードと正確さが求められるだろうから神経は使うかもしれませんが、人間関係に気を使う必要はなさそうだと考えたのです。
けれども、ときは4月。この時期の健康診断は、大人だけではなく、子供や学生も多いそう。
そのため、いくら採血が得意でも、そのハードルは上がっていきます。普段採血の仕事をしている人でも採用されないことはあるとのこと。まして私にはブランクが。ということで、第一希望だった健診のバイトは、あっけなく選択肢から外れてしまいました。
すると、「まずはクリニックで手慣らしをしてみてはどうか」と尋ねられました。採血や、点滴、診察介助などの業務がメインな、暇すぎず、忙しすぎないクリニックで働いてみてはどうかと。
一瞬私の心がひるみました。
クリニックは小さな女社会。
やさしい天使もいるでしょうが、悪魔のようなナースもいます。限られた人数、空間、時間のなかで『できません』は通用しません。それに、クリニックはお年寄りから、子供まで患者さんの年齢層は幅広く、私としては健診業務より神経を使うような気がしました。
でも、経験が無いわけじゃないし、時給2000円代前後と割もいい。
小ぎれいな処置室で、気持ちを落ち着かせながら点滴を始める自分の姿が目に浮かんだとき、私は大切なことを確認していないことに気がつきました。
単発求人は子どもの急病には対応できない!
そう、私には子どもがいたのです。保育園というさまざまなウィルスの巣窟にいる子どもたちが!!(←言い過ぎ)
私「単発求人の場合、子どもの急病時はどうしたらいいですか?」
担当者「基本的には他の家族の方に対応していただきます。」
なんと!!そーいうことかぁぁぁ。
少し考えれば分かりそうなことですが、考えずに私は行動に移していました・・・。単発の仕事の場合、かならず出勤できるという条件下で引き受けなければならないそう。つまり、夫(もしくは家族)が迎えにいける日、時間でしか働けないのです。
目の前が、真っ暗まではいかないが灰色くらいにはなった気がしました。
それは我が家の場合無理だ・・・。
担当者「ご家族の方とご相談されてからでも遅くはありませんので。」
私「わかりました。そうします。」
参った。そういうことだよね・・・子供がいるって。
看護師は引く手数多だから、いつだって何だって、働こうと思えば働けると思っていました。ある意味では間違ってはいないのですが、幼い子供がいるとなると話は別なのです。
いろいろと思い知った就職活動初日でした。